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おおつあやか後援会に対する2000万円返金裁判(控訴審判決)

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日付
2026/04/23 13:30 
サブタイトル
悪意の受益者と認定された件の控訴審 
説明

今和8年4月23日
東京高等裁判所第8民事部
裁判所書記官 上野真理子

令和8年4月23日判決言渡 同日原本領収 裁判所書記官
令和7年(ネ)第5804号 否認権行使請求控訴事件(原審・東京地方裁判所令和6年(ワ)第24865号)
口頭弁論終結日 令和8年2月19日

判 決

千葉県柏市大室1799-19
控訴人 おおつあやか後援会
同代表者会長 大津綾香
同訴訟代理人弁護士 豊田賢治

東京都千代田区丸の内2丁目5番2号 三菱ビル9階969区
光樹法律会計事務所
破産者みんなでつくる党破産管財人
被控訴人 森利明

主 文

1 本件控訴を棄却する。
2 控訴費用は控訴人の負担とする。

事実及び理由

第1 控訴の趣旨

1 原判決を取り消す。
2 被控訴人の請求を棄却する。

第2 事案の概要(以下、略語は、新たに定義しない限り、原判決の例による。)

1 事案の概要等

(1)破産者みんなでつくる党(破産者)は、政党であり、大津綾香(大津)は、その代表者である。破産者の債権者は、令和6年1月18日、破産者の破産手続開始の申立てをし、同年3月14日午後3時、破産者につき破産手続を開始するとの決定(本件開始決定)がされた。破産者は、その間の同年1月30日、大津が代表者である政治団体である控訴人(一審被告)に対し、2000万円の支払(本件支払)をした。

(2)以上の事実関係の下、本件は、破産者の破産管財人である被控訴人(一審原告)が控訴人に対し否認権の行使に基づく原状回復を求める事案である。
 被控訴人は、本件支払が無償行為であるから、否認するとの主張をして、控訴人に対し、否認権の行使に基づく原状回復として、2000万円及びこれに対する本件支払の日である令和6年1月30日から支払済みまで民法所定年3%の割合による利息の支払を求める。

(3)これに対し、控訴人は、本件支払が政治資金規正法4条4項に規定する「政治活動に関する寄附」であるから、政治活動の対価性があり、贈与等の無償行為ではない、本件支払に係る2000万円の原資は、政党交付金であり、これが破産債権者に対する配当に用いられた場合には、国が政党交付金の返還を命ずる可能性があるが、破産債権者に対する配当が先行する結果、国がその返還を受けることができなくなり、政党助成法4条の趣旨に反することなどから、破産財団に属しない財産であるとの主張をした。

(4)原審は、被控訴人の請求を認容した。原判決の理由は、要旨、以下のとおりである。

ア 破産者が義務なくして他人のためにした法律行為は、破産者がその行為の対価として経済的利益を受けない限り、破産法160条3項にいう無償行為に当たるものと解すべきであり、本件支払は破産者が義務なくして控訴人のためにした法律行為であって、かつ、破産者が経済的な対価を得ていないことは明らかである。政治資金規正法は、「寄附」を「金銭、物品その他の財産上の利益の供与又は交付で、党費又は会費その他債務の履行としてされるもの以外のもの」と定義し、「政治活動に関する寄附」を「政治団体に対してされる寄附又は公職の候補者の政治活動(選挙運動を含む。)に関してされる寄附」と定義していること(4条3項及び4項)寄附等に関する制限も規定していること(第5章)に照らすと、「政治活動に関する寄附」は対価性を有しないものと整理されていると解される。

イ 破産法は、法人については、破産財団に属しない財産を想定していない。本件全証拠をもってしても、本件支払の原資が政党交付金であるかどうか明らかではないし、破産者の支払不能又は債務超過時において、上記政党交付金の返還命令の実効性や政党が政治活動をするための資金確保の要請が総債権者の満足の最大化、利害関係人の権利の公平な実現といった破産法の趣旨に優先する根拠を見出すことはできない。

(5)控訴人は、これを不服として、本件控訴をした。

2 前提事実争点及び争点に関する当事者の主張は、次のとおり補正し、後記3のとおり当審における控訴人の主張を加えるほかは、原判決「事実及び理由」禍の「第2事案の概要等」の2から4まで(原判決2頁4行目から同5頁12行目まで)記載のとおりであるから、これを引用する(ただし、「原告」を「被控訴人」に、「被告」を「控訴人」に、それぞれ読み替える。以下同じ。)。

(原判決の補正)
原判決2頁14行目の「当庁」を「東京地方裁判所」に改め、同3頁3行目末尾に改行して、次のとおり加える。
「キ最高裁判所は、令和7年10月20日、エの許可に係る抗告を棄却するとの決定をした(同裁判所令和6年(許)第17号)。(甲21)」

3 当審における控訴人の主張

(1)被控訴人は、原判決の仮執行の宣言に基づき、控訴人の銀行預金1294万3313円を差し押さえて取立てをしたから、控訴人は、同額の履行をした。

(2)破産法は、形式的に無償行為であれば常に否認を許すとするものではない。本件支払は、政治資金規正法4条4項に規定する「政治活動に関する寄附」であり、その使途を規制するといった同法の各規定を踏まえると、「政治活動に関する寄附」は単なる贈与ではなく、特に政党が政治団体に対してするものは、政治活動の対価としての性質を強く有するものである。また、本件支払は、破産者の党首の政治活動を後援することを通じて、破産者における政党交付金、献金、寄附等の受給可能性を高めるための支出であり、経済的対価性もないということはできない。

第3 当裁判所の判断

1 当裁判所も、原審と同様に、被控訴人の請求は、理由があると判断する。その理由は、次のとおり補正し、後記2のとおり当審における控訴人の主張に対する判断を加えるほかは、原判決「事実及び理由」欄の「第3当裁判所の判断」の1から5まで(原判決5頁14行目から同7頁24行目まで)記載のとおりであるから、これを引用する。

(原判決の補正)
(1)原判決5頁17行目の「13条」を「同法13条」に改める。
(2)同6頁8行目の「しかしながら」から同18行目末尾までを次のとおり改める。
「しかし、破産法160条3項の趣旨は、その対象たる破産者の行為が対価を伴わないものであって破産債権者の利益を害する危険が特に顕著であるため、破産者及び受益者の主観を顧慮することなく、専ら行為の内容及び時期に着目して特殊な否認類型を認めることにあるものと解される。そして、同項のこのような趣旨に照らすと、仮に本件支払について、破産者と控訴人が制度の趣旨に沿って専ら政治活動に用いる意図を有していとしても、経済的対価性が具体的かつ客観的に認められない以上、本件支払が同項に規定による否認を免れ得るものとはいえない。控訴人の上記主張は、採用することができない。」
(3)同6頁26行目の「このように」から同7頁1行目末尾までを「このほか控訴人主張の事情を考慮しても、本件支払に係る財産が破産財団に属しないということはできない。」に改める。

2 当審における控訴人の主張に対する判断

(1)控訴人は、上記のとおり、被控訴人が原判決の仮執行の宣言に基づき控訴人の預金1294万3313円を差し押さえて取立てをしたとして、同額の履行をしたとの主張をする。
 しかし、上記取立ては、飽くまで原判決の仮執行の宣言に基づいてされたものであるから、当審において被控訴人の請求の当否やその額を判断するに当たっては、これを考慮することはできない(最高裁昭和35年(オ)第629号同36年2月9日第一小法廷判決・民集15巻2号209頁参照)。

(2)また、控訴人は、上記のとおり、本件支払について政治活動の対価としてこの性質を強く有するものであり、経済的対価性もないということはできないとの主張をする。
 しかし、仮に本件支払について、破産者と控訴人が専ら政治活動に用いる意図を有していたとしても、そのことによって本件支払が破産法160条3項の規定による否認を免れ得るものとはいえないことは、補正の上引用した原判決中当審における補正部分記載のとおりである。また、控訴人主張の経済的対価は、極めて抽象的かつ間接的な可能性をいうものにとどまり、これをもって、破産者が現に具体的な経済的利益を受けたと認めることはできない。このほか、控訴人が本件支払により具体的な経済的利益を受けたとうかがうに足りる証拠はなく、本件支払は、同項に規定する無償行為に当たるから、同項の規定による否認を免れない。

(3)以上のとおりであるから、控訴人の主張は、いずれも採用することができない。このほか控訴人が主張をする諸事情を考慮しても、上記判断は左右されない。

第4 結論

以上に説示をしたところによれば、被控訴人の請求は、これを認容すべきであるから、これと同旨の原判決は相当である。

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